会社員が交通事故後遺障害を負った場合の慰謝料

会社員が交通事故後遺障害を負った場合の慰謝料

会社員が後遺障害を負った

会社員が交通事故後遺障害を負ってしまった場合には、そのまま勤務できる可能性はあるものの、これまでの勤務形態や職種によっては、大幅な変更によって収入が減少してしまったり、もっとも影響が大きな場合には会社を退職せざるを得なかったりすることがあります。少なくとも後遺障害の場合には、治療で完治できる一般的なケガとは違って、病院を退院したあとでも心身に永続的な影響が残ることは考慮されるべきです。

こうした会社員に対する加害者からの慰謝料を計算する場合は、実際の入院や通院にかかった治療期間に対応した部分と、障害固定といって、もはやこれ以上は治療したとしても良くはならないと医師が認定をした日付以降の交通事故後遺障害の部分とに分けて考えることが必要です。

後者については基本的には後遺障害が残ってしまった身体の部位やその程度などをもとにした等級の認定を受けて、その等級によって金額が決まるのが基本です。したがって両下肢や両上肢の切断、失明などといった特に生活上の影響が大きく、精神的にもダメージを与える後遺障害の場合には、等級が高く位置付けられ、慰謝料の金額も高くなってきます。

そのいっぽうで指の欠損程度であれば大幅に低い等級に甘んじなければならないこともあります。特に議論があるのはむち打ちなどの影響で、外見からは症状がわからないため、等級認定が与えられず、慰謝料の対象にならないことも想定されます。

こうした場合は法律のプロにあたる弁護士の法律相談を受けた上で、等級認定にあたっての手続きを代理してもらったり、認定につながるような証拠書類の書き方についてアドバイスをしてもらうなどの、具体的な取り組みが必要になることがあります。

後遺障害慰謝料の金額

また慰謝料の金額については、公道を走るドライバーが強制加入されられている自賠責保険による単価の基準と、弁護士が介入して裁判や示談の目安として用いている、いわゆる弁護士基準とよばれている単価の基準との間には、大幅な開きがあります。

自賠責保険のほうは全国のドライバーに広く薄く保険料負担を求めることによって、最低限の被害者救済を図る趣旨ですので、基準となる保険料の金額は低く抑えられています。この基準のままで妥協して相手と示談をしてしまっては、かなり被害者サイドとしては金銭的に不利な立場になってしまいます。

弁護士基準のほうは過去に民事訴訟になった場合に裁判所から出された判決などをもとにまとめられたものですので、単価はより高く、被害者サイドにとっては有利となります。そこで当事者間での示談交渉をするにしても、最初から弁護士に依頼をして行ったほうが、慰謝料の金額その他の面では有利となることが多いというのが実際のところです。

会社員の交通事故後遺障害の場合には、慰謝料そのもののほかにも休業損害逸失利益のほうで争いになるケースがみられます。休業損害は治療のための入通院で本来はもらえるはずだった給料の減額が生じることから、それを補填するための費用にあたります。具体的な計算は直近の年収がどれほどあったかをもとにして、控除前の金額をベースに割り出すことになります。

自営業者のように収入が安定しない立場の人とは違って、会社員の場合にはある程度その水準は明確です。逸失利益については後遺障害が原因で将来的な給料の減額などが見込まれる場合の補填ですので、計算のしかた次第では単なる休業損害よりも金額の揺れが大きくなります。

勤務先の状況や職種に応じた賃金水準をもとにして、この先定年に至るまでの年数を加味して計算するわけですが、特に大企業の場合には定期的な昇進による賃金のアップは当然期待されるところです。その部分を正しく盛り込むことができるかどうかが、この逸失利益の金額を計算する上でのポイントといえます。

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